「積極財政は良いこと」という通説は正しいのか?!
積極財政は、政府が増税や歳出削減ではなく、国債発行や財政赤字の拡大によって、景気後退を克服しようとする政策です。具体的には、公共事業への投資や、国民への補助金・給付金支給などを行います。
積極財政は、一時的には景気回復効果があると言われています。しかし、長期的に見ると、財政赤字から国債発行、増税で解消できなければ、金融緩和によるインフレ(インフレ税)などの問題を引き起こします。
積極財政と国民の思考力
積極財政は、国民の思考力に以下のような影響を与える。
1. 自助努力への意識低下
積極財政によって政府が経済を支えるため、国民は自助努力を怠るようになる可能性があります。景気が悪くなっても、政府が助けてくれるという考えから、考えない傾向が強くなります。これは、経済成長や社会発展にとってマイナスとなる可能性があります。
2. 政府への依存心の高まり
積極財政によって政府の役割が大きくなると、国民は政府への依存心が高まります。政府が何でもしてくれるという考えから、自らの問題解決能力を向上させようと努力しなくなる可能性があります。これは、民主主義社会の健全な発展を妨げる要因となります。
3. 責任感の欠如
積極財政によって政府が財政赤字を累積させると、将来世代に大きな負担を負わせる可能性があります。しかし、国民は将来世代への責任を意識せずに、現在の利益を追求するようになる可能性があります。これは、持続可能な社会の実現を困難にする要因となります。
3. 積極財政の落とし穴
積極財政は、短期的には景気回復効果があるかもしれませんが、長期的に見ると、様々な問題を引き起こす可能性があります。国民の思考力低下も、その問題の一つです。
政府は、積極財政を行う際には、財政赤字の累積やインフレなどの問題に十分注意する必要があります。また、国民に対しては、自助努力や社会貢献の重要性を訴え、主体的な行動を促していくことが重要です。
5. 結論
積極財政は、一時的な景気回復の効果がある一方で、直接的には国民負担率の増加と共に、間接的には国民の政府への依存心を高め、国民の思考力も低下するという副作用があります。
政府は、積極財政を行う際には、財政赤字の累積やインフレなどの問題に十分注意し、国民の思考力を向上させるような政策を併用していくことが重要です。
国民一人ひとりが、自助努力や社会貢献を意識し、持続可能な社会の実現に向けて努力していくことが求められます。